適格請求書が本物かどうか、数秒で見抜く方法

適格請求書の真正性を確認する方法。経理担当者、税務顧問、仕入先管理者向け。無料で確認。

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適格請求書とは何か、誰が発行するのか

適格請求書は、消費税の仕入れ税額控除を受けるために欠かせない書類です。相手が提示した請求書が本当にこの基準を満たしているかを確認するには、発行者が税務署に登録されているか、記載内容が整っているかをチェックする必要があります。

発行する側は、国税庁に登録を申請した事業者だけです。登録されていない業者が発行したものは、たとえ請求書と書かれていても、法上の適格請求書としては認められません。

  • 発行するのは誰か

    国税庁に適格請求書発行事業者として登録された事業者だけが発行できます。個人事業主、法人いずれでも登録は可能ですが、登録番号を持たない業者の請求書は適格請求書ではありません。

  • 登録番号で確認できる

    発行者が登録されているかどうかは、登録番号で判断できます。登録番号の形式はTで始まる13桁の番号で、国税庁の公表サイトで誰でも検索できます。

  • 必須の記載内容

    登録番号、適用税率、税率ごとに区分した消費税額が記載されていなければ、適格請求書としての要件を欠きます。これらが不足していないか目を通しておくことが大切です。

  • 登録の有効期限

    一度登録されると、事業者から取消申請がない限り、登録は無期限で続きます。ただし登録を取り消された場合は、その日から適格請求書は発行できなくなります。

本物の適格請求書に必ず書いてあること

適格請求書だと認めてもらうには、決まった情報がちゃんと書かれていないといけません。税務署が認めた事業者が発行したものなのかを見分ける方法を、チェックリストで確認しましょう。

  • 登録番号

    T + 13桁の数字という形で表示されているか確認してください。例えば T1234567890123 みたいな形です。この番号がないと、適格請求書として認められません。税務署の公表サイトで実在する番号か調べることもできます。

  • 発行事業者の名前と住所

    請求書の誰が出したのかがはっきり書いてあるか見てください。個人なら屋号と住所、法人なら商号と本店住所など。相手がどこの誰から買ったのかが明確でないと、後で税務署に指摘されます。

  • 受け取る側(買い手)の情報

    商品やサービスを買った側の名前や住所も書かれているはずです。これがないと、誰に売ったのか分からなくなってしまいます。

  • 適用税率の表示

    10パーセントと8パーセントなど、税率ごとに分けて書かれているか確認します。税率が混在している場合は、それぞれ分けて記載されていますか。ざっくり一つの税率で書かれているものは対象外です。

  • 税率ごとの消費税額

    8パーセント分いくら、10パーセント分いくら、という具合に消費税が分類されて書かれているか見てください。これがないと買い手が仕入税額控除を受けられなくなります。

  • 請求書番号と発行年月日

    いつ出した請求書なのか、どの請求書なのかが分かる番号と日付が書いてありますか。後から内容を確認したり、重複がないか調べたりするために必要です。

  • 商品やサービスの内容

    何を売ったのか、どれだけの量か、単価がいくらか。これらが詳しく書かれていないと、税務署から『何を売ったのか分からない』と指摘されます。

  • 金額(税抜きと税込み)

    税抜きの金額と消費税、そして合計がはっきり分かるように書かれていますか。計算が合っているか自分でも確認する癖をつけておくと、後のトラブルが減ります。

なぜ適格請求書の登録番号を確認する必要があるのか

取引先や発注元から受け取った適格請求書を見たとき、あなたが確認すべき最初のポイントは登録番号の有効性です。相手方が本当に適格請求書発行事業者として登録されているのか、登録が現在も有効なのかを調べずに取引を進めると、後で消費税額控除ができなくなる、または架空請求に気づかず経理処理を誤るリスクがあります。

特に経理担当者や購買部門の方は、毎月多くの請求書を処理するため、一見正当そうな書類でも登録状況を軽く見ると損失につながります。また、宅建業者や金融機関の窓口にいる方であれば、取引相手の信用調査の一環として登録確認は欠かせません。

本当に有効な適格請求書かどうか、2分で見分ける方法

適格請求書かどうかを判断するとき、見た目だけでは足りません。発行業者の登録番号が本物かどうか、国税庁のデータベースで確認することが第一歩です。

実際の書類を手に取ったときに、どこをチェックすればいいのかを順を追って説明します。

  1. 登録番号の形式を確認する

    適格請求書に記載されている登録番号は、『T』の文字に続いて13桁の数字で構成されています。例えば『T1234567890123』という形です。T以降の数字の桁数が間違っていたら、その時点で偽物か登録されていない可能性が高いです。さっと数えてみてください。

  2. 国税庁の公表サイトで登録番号を検索する

    登録番号の形式が正しければ、すぐに国税庁インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイト(https://www.invoice-kohyo.nta.go.jp/)にアクセスして、その番号を入力します。登録番号検索欄に打ち込むだけで、登録済みの業者かどうかが数秒で分かります。見つからなければ、その発行業者は制度に登録していません。

  3. 業者名と住所が一致しているか比較する

    検索結果に出てきた業者名と住所が、請求書に記載されているものと一致しているかを確認します。登録番号は合っているのに名義が異なる場合、それは別の業者による請求書です。業者が引っ越しして住所が古いままになっていないかも含めて見ておくと安全です。

  4. 税率ごとの消費税額の区分が書かれているか

    適格請求書には必ず『税率ごとに区分した消費税額』が記載されていなければなりません。つまり、10パーセント対象、8パーセント対象というように、税率ごとに消費税がいくらかが明確に分かれていることです。単に『消費税額:○○円』と書かれているだけなら、適格請求書の要件を満たしていません。

  5. 適用税率の記載を確認する

    各商品やサービス行に対して、適用されている税率(10パーセントか8パーセントか)が明記されているかをチェックします。この表記がなければ、相手企業は消費税の仕入れ税額控除を受けられず、トラブルになる可能性があります。

  6. 登録が取り消されていないことを確認する

    国税庁の公表サイトで『有効』と表示されていることを最後に確認します。登録番号は存在しても、既に取り消されている場合があります。サイトに『登録中止』や『取消日』と表示されていないかを目視で確認してください。取り消されていれば、その日以降の請求書は受け付けられません。

確認結果に迷ったら

登録番号の形式は正しいのに国税庁サイトで見つからない場合、相手業者に直接確認を取ることが最も確実です。その際、登録申請の完了日や登録番号を念押しで聞いておくと、後々のトラブルを防げます。

国税庁インボイス制度について詳しく見る

登録番号がないか、形式がおかしい適格請求書は本物ではありません

適格請求書を見たとき、まず何をチェックしますか。多くの人は金額や日付を見がちですが、その前に登録番号を確認する必要があります。ここでは、偽造された適格請求書や無効な請求書を見分けるための具体的なポイントを紹介します。国税庁の基準に基づいて、実際に起こりやすい落とし穴をまとめました。

  • 登録番号が『T』で始まっていない、または13桁ではない

    適格請求書の登録番号は必ず『T』の文字で始まり、その後に法人番号の13桁が続きます。例えば『T1234567890123』という形式です。これ以外の形式(『T』なし、『T』の後の桁数が違う、アルファベットが混在している)は、税務署から正式に登録を受けていない証拠です。コピー業者や下請け企業から受け取った請求書なら、まずこれを確認してください。

  • 『適用税率』と『税率ごとに区分した消費税額』が記載されていない

    適格請求書には、売上にかかった消費税をどの税率(10パーセントか8パーセントか)で計算したのかを明記する義務があります。『消費税』という項目はあるのに、税率が書かれていない、または軽減税率と標準税率が区分されていない請求書は、法的要件を満たしていません。特に食品や飲料を扱う事業者からの請求書では、この記載漏れが多く見られます。

  • 登録番号を国税庁の公表サイトで検索しても出てこない

    国税庁は『適格請求書発行事業者公表サイト』で、すべての登録済み事業者の登録番号を公開しています。相手の登録番号をこのサイトで検索して、該当する企業名や所在地が表示されなければ、その請求書は無効です。登録が取り消された企業の番号を流用している可能性もあります。特に海外から取り寄せた商品の請求書や、初めて取引する業者の場合は必ずこの確認を行ってください。

  • 請求書に『発行日』がない、または日付が不自然

    適格請求書には、いつ発行されたのかを示す日付が必須です。日付がない、白紙のままになっている、または商品を受け取った日よりも後ろの日付が記載されている場合、その請求書は正式な手続きを経ていません。納品日と請求書発行日の順序が逆になっているケースも、書類作成の不正を疑う理由になります。

  • 事業者の名前や住所が請求書ごとに異なる、または不完全

    同じ企業から複数の請求書を受け取ったとき、企業名の表記ゆれ(『株式会社』『(株)』『㈱』のバリエーション)だけなら問題ありませんが、住所が部分的に異なる、番地が省略されている、建物名がある場合とない場合がある、といったパターンは警戒信号です。登録番号と請求書に記載された住所が一致していることを、国税庁サイトで確認してください。

  • 請求額に対して消費税額の計算が合わない

    これは古典的なトリックです。標準税率10パーセントと軽減税率8パーセントが混在した請求書で、消費税額が正確に計算されていない場合があります。電卓を使って『税抜き額 × 税率 = 消費税額』を逆算してみてください。計算が合わない場合、請求書自体が不正な可能性があります。特に複数の品目がある場合は、1品目ごとに税率と税額の組み合わせが正しいか確認してください。

  • 『適格請求書』『インボイス』という記載がなく、単に『請求書』と書かれているだけ

    適格請求書としての要件を満たす書類には、通常『適格請求書』または『インボイス』という明記があります。単に『請求書』『納品書兼請求書』と書かれているだけで、登録番号も税率の区分もない文書は、消費税の仕入税額控除の対象にはなりません。見た目は請求書でも、実質は『区分記載請求書』や『一般的な請求書』に過ぎない可能性があります。

  • 登録番号が画像から削られている、またはコピー・スキャンが不鮮明で番号が読み取れない

    PDFやスキャン版の請求書で、登録番号の部分だけが切れていたり、意図的に不鮮明にされていたりする場合は、相手が登録番号を隠したい理由があると考えられます。正規の企業なら登録番号をはっきり記載し、社内印鑑や署名もきちんと入れます。疑わしい場合は、相手に原本またはより鮮明なコピーの提出を求めてください。

本物の適格請求書と疑わしい請求書を並べて見る

適格請求書を受け取ったとき、相手が本当に登録事業者かどうかを確認する必要があります。請求書の見た目だけでは判断できませんが、記載される情報を丁寧に確認することで、信頼できる書類かどうかを見極められます。

以下は、正式な適格請求書に必ず含まれるべき要素と、よく見落とされる落とし穴です。並べてご覧ください。

正式な適格請求書

国税庁に登録済みの事業者が交付する請求書には、以下の情報が明記されています。

  • 登録番号が『T』で始まる13桁の形式(例:T1234567890123)で記載されている
  • 請求書の発行者の登録番号が記載されており、国税庁の公表サイトで検索可能である
  • 税率ごとに税額が区分されている(10パーセント、8パーセントなど)。税率ごとに合計金額と消費税額が明確に分かれている
  • 発行事業者の氏名または名称、住所が明確に記載されている
  • 請求日(又は納品日)、請求内容の品名、数量、金額がすべて記載されている

疑わしい、または不完全な請求書

以下の特徴が見られたら、その請求書の信頼性を確認する必要があります。直接相手に問い合わせるか、国税庁のデータベースで照合してください。

  • 登録番号が記載されていない、または『T』で始まらない形式になっている
  • 登録番号が記載されていても、国税庁の公表サイトで検索しても出てこない
  • 税率の区分がされていない、またはすべての金額が一括で書かれている(10パーセント分と8パーセント分の区別がない)
  • 発行者の登録番号の記載がなく、単に事業者名だけが書かれている
  • 請求日や品名などの基本情報が曖昧で、金額計算の根拠が不明確である

虚偽の適格請求書がどれくらい出回っているのか

適格請求書制度が始まってから、虚偽の請求書を使う事業者がいるのではないかという懸念があります。しかし、現段階で国税庁が公表している統計データでは、具体的な偽造件数や流通量についての数字がありません。

あなたが取引相手から受け取った請求書が本当に登録されている事業者から発行されたものなのかを確認する方法はあります。その確認作業が、実は最も重要な防御手段になります。

相手が使い続けている偽造手口を見抜く

適格請求書の偽造は税務調査で頻繁に摘発される違反行為です。相手が提示した請求書が本物かどうかを判断するには、実際の偽造者がどのような手法を使うのか知っておく必要があります。

以下は、税務当局が確認してきた典型的な改ざん手口です。各項目をチェックすることで、あなたが不正な文書を受け入れるリスクを大幅に減らせます。

  • 登録番号を存在しない番号に置き換える

    相手が示した適格請求書に記載された登録番号が本物かどうかを確認していますか。偽造者は多くの場合、架空の登録番号を記載するか、実在する別の事業者の番号を転用します。あなたが確認すべきことは、国税庁の公開データベース(インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイト)でその登録番号を検索し、記載された事業者名と実際の申請者が一致するかどうかです。登録番号の形式はT(大文字)の後に13桁の数字ですが、フォーマットが異なる番号は明らかに不正です。

  • 適用税率の欄を改変する

    消費税は取引内容によって8パーセントまたは10パーセントに分かれています。偽造者は請求書の税率欄を故意に誤った数値に書き換え、実際より低い税金を記載することがあります。あなたは提示された金額と税率が実際に対応しているかを検証する必要があります。商品や役務の性質から判断して、その税率が妥当かどうかを質問してください。特に食品と標準商品が混在している場合、各カテゴリーが正しく分類されているかを確認しましょう。

  • 税額の計算を改ざんする

    請求書に記載される消費税額は、税率ごとに区分した金額から機械的に計算されます。偽造者は消費税額を過小に記載することで、あなたが控除できる金額を増やそうとする場合があります。あなたが受け取った請求書の金額、税率、税額を電卓で再計算してみてください。計算が合わなければ、その理由を相手に直接尋ねるべきです。手書きの修正液やペンでの上書きがあれば、それは改ざんの明らかな兆候です。

  • 発行者の事業内容と請求内容が矛盾している

    相手の企業が工事業者なのに建築資材の販売請求書を発行していないか、あるいはまったく関係のない役務を提供した請求書を渡していないかを確認してください。登録事業者がみずからの事業範囲外の請求書を発行することは通常考えられません。相手の法人情報(国税庁の公表サイトで確認可能)と請求内容をつき合わせ、矛盾がないかチェックしましょう。不可解な内容であれば、改ざんか詐欺の可能性が高まります。

  • 請求日付が登録日より前に設定されている

    適格請求書は登録された日以降の取引についてのみ発行できます。相手が提示した請求書の日付が、その登録番号で国税庁に登録された日より前に遡っていないか確認してください。偽造者は既存の事業者の登録番号を借用し、登録前の架空取引の請求書を作成することがあります。発行日と登録日の関係性をチェックすることは、詐欺の初期段階で違反を発見するための有効な手段です。

  • 複数の相手から同じ登録番号の請求書が来ている

    通常、一つの登録番号は一つの事業者にのみ割り当てられます。複数の異なる相手から同じ登録番号の請求書を受け取ることはありえません。あなたが過去に受け取った複数の請求書を並べて、登録番号が重複していないか照合してください。同じ番号が異なる相手から繰り返し使われていれば、少なくとも一方は偽造です。この確認は簡単ですが、非常に効果的な不正検出方法です。

  • 登録番号の形式がフォーマットと異なる

    適格請求書の登録番号は必ずT(大文字)で始まり、その後に13桁の数字が続きます。Tが小文字になっていたり、数字が12桁や14桁だったり、記号が混在していたりすれば、それは形式上の不正です。あなたは受け取った請求書の登録番号をまず目で見て、T1234567890123という形式に従っているかをチェックしましょう。形式が異なれば、その文書は適格請求書として成立していません。

  • 複数の営業所の証拠がないのに多くの請求書が来ている

    一つの登録番号で複数の住所から請求書が発行されることはできません。相手が複数の営業所を持つ場合、各営業所ごとに別の登録番号を持つ必要があります。あなたが受け取った請求書の住所や連絡先が異なっていないか、複数の請求書を並べて確認してください。同じ登録番号なのに異なる住所が記載されていれば、改ざん、転用、または詐欺の可能性が高いです。国税庁のサイトで登録された住所と実際の請求書の住所が一致しているかも確認しましょう。

偽の適格請求書を受け取ったときの対応方法

取引先や売上報告者から提示された適格請求書が本物かどうか疑わしい場合、すぐに判断するのは危険です。誤った書類を基に経理処理を進めると、後になって消費税の仕入税額控除が認められず、追徴課税に直面する可能性があります。

疑わしい適格請求書に対しては、段階的に検証を進める必要があります。以下の手順に沿って対応してください。

  • 登録番号が本当に存在するか確認する

    適格請求書に記載されている登録番号(T + 13桁の数字など)が、国税庁の公開サイトに登録されているかどうかを必ず確認します。国税庁インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイトで検索することで、その企業が実際に登録された事業者なのか判定できます。登録番号が架空、または異なる企業名で登録されている場合は、その書類を受け入れてはいけません。

  • 登録番号の形式が正しいかチェックする

    適格請求書の登録番号は『T』の文字に続いて13桁の数字で構成されています(法人番号の場合)。見た目が明らかに不自然な場合、例えば数字が足りない、または『T』以外の文字で始まっている場合は、その書類に疑いを持つべき第一信号です。

  • 発行事業者に直接連絡を取る

    登録番号を検証してもなお確信が持てない場合、その適格請求書を発行したと名乗る企業に直接確認します。正当な企業であれば、自社が発行した請求書について説明できます。電話番号やメールは提示された書類に記載されたものではなく、別途公開情報から取得することが重要です。そうすることで、架空企業に確認を取ってしまう事態を避けられます。

  • 適用税率と消費税額の計算を検算する

    適格請求書には『適用税率』と『税率ごとに区分した消費税額等』が必ず記載されなければなりません。提示された書類にこれらの項目が不足していたり、金額の計算が合わないようであれば、その書類は偽造された可能性があります。各税率ごとの金額が正確に計算されているか確認します。

  • 税務署に相談または通報する

    偽の適格請求書だと確信した場合、または強い疑いがある場合は、管轄の税務署に報告してください。不正な請求書を基に仕入税額控除を計上した場合、後で処更正を受けるリスクが生じます。先制的に税務署に相談することで、自社の対応記録が残り、後々のトラブルを軽減できる可能性があります。

適格請求書の提示を求めることができますか

取引先や仕入先から請求書を受け取ったとき、その人物が本当に適格請求書発行事業者として登録されているかを確認する権利があります。これは消費税の仕入税額控除を正しく計算するために不可欠です。

適格請求書の提示を求めることは単なる権利ではなく、経理処理と税務申告の正確性を守る実務的な責任でもあります。

  • いつ提示を求めることができるか

    請求書を受け取った際に、その相手が適格請求書を発行できる登録事業者であるかどうかをその場で確認することができます。登録番号の提示を求めることに制限はありません。疑問を感じたら遠回しにせず、相手に直接尋ねてください。

  • 登録番号の形式を知っておく

    適格請求書発行事業者の登録番号は『T』で始まり、その後に13桁の数字が続きます。例えばT1234567890123という形式です。この形式に合致しない番号を提示された場合は、番号の誤りか登録されていない事業者の可能性があります。

  • 国税庁の公開情報で確認する

    相手から提示された登録番号が本物かどうかを確認したいときは、国税庁のインボイス制度適格請求書発行事業者公表サイトで検索することができます。ここで登録事業者の名称と番号を照合すれば、その人物が実際に登録されているかが分かります。

  • 書面での保存義務を念頭に置く

    仕入税額控除の計算に使う請求書は、受け取った日から一定期間の保存が求められます。適格請求書であるかどうかを事前に確認しておくことで、後から記録の整理や税務調査への対応がスムーズになります。

  • 虚偽の登録番号を使う相手への対応

    もし相手が存在しない登録番号を提示した場合や、確認時に登録されていないと判明した場合は、その請求書は適格請求書として扱えません。この場合、その取引から仕入税額控除を受けることはできないため、記録に明記し、必要に応じて相手に確認し直してください。

適格請求書と領収書(又は通常の請求書)の見分け方

相手が提示した書類が本当に適格請求書なのか、それとも似た別の書類なのかを確認する必要があります。この2つは外見は似ていますが、法的な効力と要件がまったく異なります。

あなたが取引先から受け取った書類を検証するとき、どこを見るべきか、そして何が違うのかを説明します。

  • 登録番号があるかどうか

    適格請求書には、必ず発行者の適格請求書発行事業者登録番号(Tで始まる13桁)が記載されています。領収書や通常の請求書にはこの番号がありません。相手が『適格請求書です』と言っているなら、この登録番号がはっきり書かれているか確認してください。番号がなければ、適格請求書ではないということです。

  • 消費税額が細かく区分されているか

    適格請求書では、8%と10%など、異なる税率ごとに消費税額を区分して記載することが定められています。単に『消費税○○円』と1行で書いてあるだけの書類は適格請求書ではありません。税率ごとの内訳がないなら、それは通常の請求書です。

  • 発行日時と請求内容が明確か

    適格請求書には、発行年月日、取引内容、金額が具体的に記載されます。領収書は『領収いたしました』という証明が主な目的なので、細かい内訳がないことも多いです。特に手書きの領収書では、適格請求書としての要件を満たしていないケースがほとんどです。

  • 誰が誰に発行したのかが明記されているか

    適格請求書では、発行者の事業者名と、受取人(あなたの会社や名前)が明確に記載されます。曖昧な書き方や『上記の通り』といった参照だけの場合は、適格請求書の要件を満たしていません。取引がはっきりしない書類は検証の対象になります。

  • 国税庁のサイトで登録番号を確認できるか

    相手が提示した適格請求書に登録番号が書かれていたら、国税庁の『適格請求書発行事業者公表サイト』でその番号を検索してください。登録されている事業者なら結果が表示されます。登録がなければ、その番号は無効です。

  • 領収書との使い分けを理解する

    領収書は『お金を受け取った証拠』です。適格請求書は『消費税の控除を受けるための証拠』です。取引相手があなたに領収書を渡したからといって、それが適格請求書だわけではありません。領収書の上部に『適格請求書』と書かれていなければ、別の書類です。両方必要なら、両方受け取る必要があります。

  • 請求書と納品書の混同を避ける

    納品書は『商品やサービスを渡した』ことを証明する書類です。請求書は『代金を払ってください』という通知です。どちらも適格請求書ではなく、適格請求書として認められません。相手が納品書を渡しただけなら、請求書か適格請求書をもう一度確認してください。

  • 複数の書類があるときの確認順序

    取引相手から複数の書類を受け取ったら、まず登録番号の有無を確認し、次に税率の区分、最後に国税庁のサイトで登録状況を確認します。この順序で進めると、偽造や無効な番号をすぐに見抜けます。

チェックリストを確認する

適格請求書について、よくある質問と答え

適格請求書は、2023年10月から始まったインボイス制度で使われる請求書で、売上税の仕入税額控除を受けるために必要です。登録番号や税率区分など、決まった項目を含めることが法律で定められています。消費税を扱う事業なら、この形式で請求書を作成・保存することが重要になります。

まず税務署に適格請求書発行事業者として登録し、登録番号を取得する必要があります。その登録番号を請求書に記載して、顧客に渡す形になります。登録申請は税務署の窓口かオンラインで行え、審査を経て通常1週間から2週間で登録番号が届きます。

発行者の登録番号、発行日、取引の内容、税率ごとの売上金額、消費税額の合計、受け取り側の事業者情報などが必須項目です。これらが欠けると、受け取り側が仕入税額控除を受けられなくなるため、チェックリストを作って確認する習慣をつけましょう。

適格請求書がないと、買い手側が仕入税額控除を受けられず、その分の消費税を負担することになります。取引相手に損をさせることになるので、発行する立場では登録後すぐに切り替え、受け取る立場では相手に請求書の形式を確認することが大切です。

売上が1000万円以下の事業者でも、消費税の課税事業者を選んでいれば適格請求書の発行義務があります。ただし免税事業者のままなら発行義務はありませんが、その場合は顧客が仕入税額控除を使えなくなるため、取引先との関係によって登録を検討する価値があります。

発行した適格請求書も受け取った適格請求書も、7年間保存する必要があります。紙でもデータでも構いませんが、改ざんされないよう注意が必要です。会計ソフトなどで自動保管する方法もあるので、事業の規模に合わせて保管方法を決めておくと手間が減ります。

適格請求書を確認する方法

提示された請求書が要件を満たしているか、すぐに判断できます。

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